日記の書き出しが「今日は」ばかりになっていた。日記なのだから今日のことに決まっているのに。逆に、その日のことを書かない日記があれば面白いなと思いついたので、一昨日のことを書く日記を書いてみる。2日後の方が出来事を客観的に捉えられるだろうから、フラットな日記が書けて良いかもしれない。
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2月12日(月)の日記
一昨日は祝日だったが、午前中に整体の予約をしているから早起きした。前回、整体師の方に「いつもおしゃれですね」と言われたのが恥ずかしくて、ちょっとダル着で行った。自意識過剰だ。
夜に池袋で「聖なる鹿殺し」の再上映を見る予定があった。ついでにぶらぶらしようと思って早めに池袋へ向かう。実は2月10日(土)にも「ロブスター」を見るために池袋に行っていたので、そこまで見るものがない。ルミネの地下のコスメキッチンでto/oneのハイライトスティックを買って買い物欲が満たされ、あとはカフェで本を読んだり、ジュンク堂に行ったりして時間を潰した。余談だが、学生の頃「クドウジュン」という名前のクラスメイトがいて、彼はジュンク堂の御曹司なのでは?と思っていた時期があった。そんなわけない。
「聖なる鹿殺し」は嫌な映画だった。登場人物全員嫌いだった。中でも父母は最悪。母が父にもマーティンにも命乞いしたのはカスだと思うし、父親はもっと最悪。お前のせいで全員こんな目に遭わされてるし、最後のルーレットも自分は悪者になりたくないというのが見えて情けなくて憎かった。見終わった直後の時点では人生ワースト1、許せないと思ったが、2日経ってみるとあれはあれで良くできてたなと思う。ただ嫌いな映画ではある。「ミスト」や「ダンサーインザダーク」を二度と見たくないのと同じ。
2月13日(火)の日記
この日は何してたんだっけ?
朝いちで緊張するメールを送信し、送信できたことで気が楽になってすべてを忘れた。
思い出した!仕事終わりに本を買いに大手町の丸善に行ったのでした。買ったのはひらいめぐみ「転職ばっかりうまくいく」。そして面白かったので買ってすぐにほとんど読んでしまった。VUCAの時代とか言われて先々不安で仕方ないし、これ以上がないのでは?と思ったら足が重くなってしまう。でも、ひらいめぐみさんのように妥協せず選んでいいんだ!と思えるからありがたい。どう選んでも人生楽しくやっていけると思うと勇気が出る。
そのあと久しぶりにスープストックで夕ご飯を食べる。ボルシチを頼んだ。うまかった。でも少ない。いつか丼いっぱいに食べてみたい。
2月14日(水)の日記
バレンタインデーだったが何もせず。去年までは恋人のためにデパートに行って、ついでに倍の量自分のチョコを買うのが恒例だった。今年も何度かデパートには行ったがチョコの祭典には足を運ばなかった。今年はあまりチョコに対する熱がなかった。
昼に室木おすしの「たまに取り出せる褒め」を買いに本屋に行った。おすしさんと原宿さんがやっているありっちゃありスパークのファンなので、「たまに取り出せる褒め」の発売日を完全に記憶していたのである。本屋に行ったら江國香織の新刊を見つけて思わず手に取る。勢いがついて気になっていた潮井エムコの「置かれた場所であばれたい」も買い、締めて5,000円弱の買い物となった。買いすぎ。
2月15日(木)の日記
木曜日はとうとう何をしていたのか思い出せない。そうだ、夜ご飯にホタテとエビとズッキーニを焼いて食べた。思い出した。ホタテのバター醤油焼きが好きだ。でも素材というより味が好きなんだと思う。バター醤油味であれば紙でも騙されておいしく食べるに違いない。
2月16日(金)の日記
「理不尽!」と思うことがあってムカついた(日曜の今も正直まだちょっと怒っている)。私はいい人であろうという意識が強いので、頭の中でも悪いことは言わないように気を付けていた。でも最近は口に出さないなら何を思ってもセーフというルールに変えた。だから頭の中でめちゃくちゃにその人を罵っている。私は悪くない!
仕事終わりに花屋に寄った。綺麗な青い花があったので買った。色を吸わせたチューリップだそうだ。
2月17日(土)の日記
最近の土日は外出している。家にいるとすぐ昼寝してしまうからだ。横になっているより縦になっている方が精神衛生上良いし。
昼くらいに思い立ってマティスを見に行くことに決めた。乃木坂駅の地下から国立新美術館へのエスカレーターは真っ白で静かでシンとした気持ちになる。
激混みを覚悟していたが、思ったより空いていた。助かった!美術館は人が少ければ少ないほど嬉しい。
ポスターにもなっているBlue Nude 4(合ってるか?)が目当てだった。なんかいいよな〜と見る前からぼんやり思っていたが、見た瞬間にビビッときた。私がこの絵に惹かれたのは青色の色味だ。私の今年のラッキーカラーはこれ!と思った。そして月曜の今日、手の爪をBlue Nudeみたいなパキッとて平面的な青色に塗った。見るたびに運気が上がっている気がする。
あと、礼拝堂のステンドグラスのゾーンが良かった。黄色と青と緑の光の線が床に転写されてきれいだった。特に明け方の光の差し込みが素晴らしかった(光が調節されて明るくなったり暗くなったりするのだ)。本当に朝が来たのかと思った。入る光で空気まで変わる。
満足して国立新美術館を出る。外は暗くなっていた。
まだ帰りたくないので歩いて文喫まで行く。最近読んだ潮井エムコ「置かれた場所であばれたい」の中に文喫が出てきたので久々に行きたくなったのだ。潮井さんが働いていた時期に私はたまに文喫に行っていたので、もしかしたら潮井さんに緑茶を注いでもらったこともあるかしれない。不思議だ。
文喫は相変わらず居心地が良かった。家から持ってきたクァク・ミンジの「私の『結婚』について勝手に語らないでください」を読む。
めちゃくちゃ面白い。良すぎて泣く。私は泣きやすく、しかも人前で泣くことをなんとも思ってないので窓際のソファ席で平然とボロボロ泣いた。閉店時間になったので、本を閉まって外に出る。閉まるのが早くなったと思う。前は22時とかまでやってなかったか?コロナで変わったのかな?それとも私の勘違いかしら。
まだ帰りたくないのでさらにスタバに寄って本を読んでから家に帰った。
2月18日(日)の日記
午前中に整体に行った。めちゃくちゃ指圧が痛い先生だった。おばあちゃんはあの指圧に耐えられるのだろうか。
午後は暇だったから本を読みに喫茶店に行った。紅茶とトーストを頼んで津村記久子の「この世にたやすい仕事はない」を読む。津村記久子はエッセイをちょっと読んだことがあるだけなので好みかどうかまだ分からない。この本はラストがいいらしいので読み進める。左隣も右隣もカップルだった。ちょっと羨ましかった。
1時間くらい滞在して喫茶店を出て、駅で買い物をして帰る。成城石井に行ったらずっと探していた海鮮キムチがあって嬉しかった。高かったけど美味しく食べた。イイダコの頭は見た目が怖いから苦手だということも分かった。
アマプラでグレイテストショーマンを見る。泣き疲れて寝る。
振り返り
水曜にから始めて、今日は火曜日!1週間分の一昨日日記が書けた!
良かったことは、やはり冷静な日記が書けるということ。その日のうちに書くと温度が高いムカついたことばかり書いてしまいそうだが、2日経つと喉元を過ぎて他の楽しかったことについてフォーカス出来る。
悲しかったことは、一昨日食べたものについての記憶がほとんどないこと。日曜の夜はイイダコキムチの他にもご飯を食べたが、全く思い出せない。しょぼ