元気がないとき

 私には病み期になると占いを気にし出すという習性がある。そして最近は占いをたくさん見ている。この世には多種多様な占いがあり、私が何に当てはまるのかをこの時期はよく知ることになる。私はおうし座で、三碧木星で、銀の時計座である。自分に自信がないときは、分類されると安心する。

 10も20も占いを見るほど元気がないとき、私は視野狭窄に陥っている。もうどうしようもできない、行き止まりだと思う。本当はそんなことないのに。もともと思い込みの激しいタイプなのだ。

 水泳教室の先生を水球選手だと思い込んでいたことがあった。よくよく考えたら彼はそんなこと一言も言っていなかった。水泳帽の被り方が水球選手みたいだったから勝手にそう思っていた。他にも思い出せないくらいこういう出来事があり、心配事はほぼ100%杞憂に終わる。大したことじゃなかったと分かったとき、急に目前が開ける。「バンビは穴からでました。生きることは美しいことでした(岩波少年文庫のバンビより)」と思う。

 水球選手の件は昔の出来事みたいに言ってるけど、昨日まで勘違いしていた。性質は簡単に変えられない。私はいまだにクロールの息継ぎが出来ない。